2014/8/25 亀戸天神社 例大祭(江東区亀戸)
東京都・江東区指定無形文化財 東都葛西神楽保存会 岩楯美よ志社中(江戸川区春江町) 
M2580040

「敬神愛国」
恵比寿の元にに汐筒命(岡崎)を引き連れた大黒天が尋ねてきます。酒宴の折に恵比寿は汐筒命に釣竿を良く魚が釣れるように祈祷をさせます。恵比寿は祈祷した釣竿で見事鯛を釣り上げ、大黒に振舞う。大黒天は礼にと福徳の舞を納めます。
明治時代に神楽師が教導職となり、本演目が創作されました。敬神愛国と名がつくものの内容は既存の「三崎遊漁」とほぼ同一で大黒天の舞を付け足したのみです。今回の終盤にあります福徳の舞の謡では大黒天は自らを「大八島国を造り固めし大己貴」と名乗っていますが、大黒天と名乗る場合もあります。
尚、大己貴は大国主の別称であり、日本では密教の大黒天と習合し同一視されています。大国主自体は他の演目(菩比神使、天返矢など)でも登場しますが、その出で立ち、役柄は大きく異なります。所謂、大黒さまのイメージとして里神楽に登場したのは敬神愛国が創作された明治以降のことです。